2022.04.02
4月からの不妊治療の保険適用について
※以下の文面はホームページの『お知らせ』に掲載しておりますが、
大切な内容ですのでこちらのコラムにも掲載いたします。
2022年4月から診療報酬の改定により不妊治療に係る項目が新設されました。
不妊治療は、これまでほとんどの診療が自費診療でしか行うことができませんでしたが、
今回の改定に伴い、当院では以下のように対応していくこととしました。
■一般不妊治療、人工授精は基本的に保険診療で行います。
ただし、超音波下卵管造影検査、子宮内視鏡、感染症のスクリーニング検査等は保険適用とならなかったため
これまで通り自費診療となります。
なお、不妊検査等助成事業(不妊検査・一般不妊治療)は4月以降も継続されますので、
自費負担の分はこちらで補填していただけます。
■体外受精・顕微授精・胚移植は、これまで通り自費診療で行います。
日本の保険制度では、保険診療と自費診療の混合診療は原則認められておりません。
特に今回の不妊治療の保険適用については一連の流れの中でも一貫性が求められております。
保険で体外受精を行う場合、生理3日目の診察から採卵まで毎回保険を使うこととされています。
3日目は保険で10日目は自費、採卵は保険、のように日が違っていても混ぜて診療することが禁止されています。
また、周期ごとの血液検査や超音波検査の回数にも制限があります。
保険内に収めるためには、あえて検査の回数を減らし、アバウトに診察していかなくてはならなくなります。
当院では事前に治療し、遺残卵胞を減らしてから体外受精に進むという、
他院では行われていない特殊な診療を行っております。
これは、きちんとした卵胞計測とホルモン値とをすり合わせて初めて可能となります。
これらの治療も含めますと、当院で体外受精を行う場合、保険ですべてをカバーすることは
難しいと判断せざるを得ません。
以上の事から、体外受精については今まで通り自費診療を継続することといたしました。
不妊治療が保険適用とはなったものの、実際に使える部分はかなり制限されてしまいます。
助成金制度が撤廃されるため、実質的に費用負担が増えてしまう事となり申し訳ございませんが、
今まで行ってきた診療レベルを維持する上での苦渋の決断をお許しください。
当院の治療方針を信じて通院していただいている多くの患者様に天使が舞い降りてくるよう、
スタッフ一同今まで以上に努力していく所存です。
今後ともよろしくお願い致します。
Clinique de l‘Ange
院長 末吉 智博
※HP掲載の費用ページを更新しました。(4/12)
ご不明な点は、お気軽に受付までお尋ねください。